N氏のG7記(2008.03.02 加筆）

SHINWA G7(SP)

　概観もきれいなSHINWA G7です。某N氏から前に預かったものですが、時間もなく、やっと掘り出せたって感じです。でもって通電してみました・・流行の高輝度LEDを使っていたんですねｗそれにボタンが赤で統一されておりますし、さらに、CALL/HOLD/MON/ENDボタンは通常LEDを使った場合バックライト光量不足で薄暗くなるんですが、こいつは単独でそれぞれをLEDで点灯させているようです。

　この無線機の症状は・・申告によると・・・

　「送信後、ぷぅぅ～と音が入る」ってことらしいです。確かに前にそんな音を聴いたことがあります。あまり気にしても仕方ないのでしょうが、やっぱ気になるわけで・・その原因を究明しなければなりません。

　まぁ少しエージングしてみることにします。その後に細部を確認しましょう。でもって記事は毎回加筆しますが、掲示板と違って新着以外上になりませんので適当再投稿もしくは過去記事に消えて行くかも知れませんね！

G7-POWER

　で、通過型電力計を接続、動作を見てみると・・な、なんと・・出力がうにゅぅぅ～って上がるではないですかぁｱﾜﾜ ヽ(ωﾟヽ))三((ノﾟω)ﾉ ｱﾜﾜ　そして、その音とともにあのうなり音が出るではないですかぁｗ
　となると。まさにこの出力変化の現象とうなり音が関連する・・ってことになりますね。
　この出力変化の原因として考えられるのは・・

　１．高周波フィルター特性不良
　２．ファイナルモジュール特性不良
　３．MD003特性不良

　の３つあたりが考えられますね・・まぁファイナルの可能性も否定はできませんがｗ

---　2008.03.02　---

N-G7

　実はこの無線機、CPUはJリーグというシールが貼ってある。ところが一般的には見かけない回路が追加されている。動作の状況からすれば滋賀の無線機屋で言うところの「ぱっとサイデリア」なのだろうか・・喋ると音声入力に対して表示パネルの輝度が変化するようだ。
　しかしながらLED仕様の場合、電流制御を仮に行ったところで麦球ほどの効果が得られえるわけではない。というか・・うざい！　でもまぁ余計なところを外して動かなくしてもなんですので・・とりあえず放置する。

N-G7-1

　先の状況把握作業により、PTT送信状態において徐々に出力が変化することがわかっている。よって性能部品の温度特性不良もしくは一定条件による不具合と判断する。でもって久々にGVの回路図を眺めてみると・・・

　・PLLシンセザイザー発信による高周波とOSCの出力をMIXさせ、BPFにて目的の送信周波数を得る
　・この信号をTRで増幅させ、BFPを通過し、パワーモジュールに0dBmを送り込む
　・パワーモジュールで増幅させ、８Ｗ程度の出力をMD003にてスイッチングし、フィルターを通過させANTから送信する

　これが基本的なシンワの送信構成であるから、考えられるのは送信経路のBFP（高周波のフィルタ）やそれぞれのTR、MD003などの通過する部品が悪戯をしていると考えるのが一般だろう。過去の経験からOSCからエキサイター部分まではなかなか壊れない。やはりパワーモジュールもそうだが、電力が大きくなる部分の劣化が一番の原因ではないだろうか。
　そこで写真の通り、急冷剤とヒートガンを用意した。温度特性が悪い部品はマイナス温度まで冷却したり過熱するとその症状が表れる。もちろん温度特性は正常な部品でも許容範囲というのがあるわけだから、すべてがそれで片付くわけではない。

N-G7-2

　写真のように該当部品を冷却したり温めたりし、その変化を見る。すると冷却すると出力が0W近く～上昇を確認することができる。ちなみにエキサイター部分のTRを冷やした場合、そこまでの変化はない。また、BPFを温度変化させると極端に特性が変化するので要注意だｗ　どちらにしてもBFPは本来、交換しておいた方が帯域の変化が少なく、影響が減るだろう。
　ちなみにヒートガンで予め熱い状態にしておき、送信してみるとすんなり最大値をメーターが示す。やはり電力通過時に相当発熱する部品だけに内部のダイオード特性が悪いのだろうか？

N-G7-3

　とりあえず基板を本体から外し、部品交換をしてみることとした。今回はMD003以外にもパワーモジュールも一応新品にすることにした。しかしながら最大出力が４Ｗというのが気にくわない。この部分はもっと解析しなければならないだろうが、入力に０ｄＢｍが入っているとすれば、電流制御を行っている出力制御部分の問題も考えられなくはない。
　事実、この無線機は０．２Ｗモードにならない。基本的にＣＰＵ側で指示があると回路の増幅系に影響があり、そのために出力をつかさどる2SA1359での制御により出力が抑制されるのだが・・確かに出力調整VRでの電圧変化がトランジスターのBASEで確認できるので、元々の小ゾーン時の信号による変化がないというのが問題なのだろう。まぁそういう使い方するかどうかは微妙な方なので・・そこまではいじる必要はないと思う。というか回路いじってあるからわかりませんｗ

　現在、部品は手配中・・・あとは暇見て加筆しますぅ。ちなみに風邪ひいて１日（土曜日）は一日うだりながらこんなことしてましたｗ　でも薬を２倍飲んだら効果てきめんｗ　眠くなってしまいましたが・・なんか治りがはやぁあ・・って体力あるだけ？ｗ